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Stop 環境破壊 

 

 野鳥の生息域の環境を調べ、減少理由を取材し、学会にレポートを提出している。更に研究費を捻出する為に提出したレポートを噛み砕いて学生向けにし、電子書籍にしてAmazon Kindleで発刊している。

 

野生絶滅  

 この500年ほどの間に187種の鳥類が地球上から絶滅した。 

 野鳥は環境の変化を受けやすく、生息域の環境の変化に対する順応性が高い反面、如実に影響を受けて来た。国内においての絶滅危惧種は、コウノトリやシマフクロウ、ヤンバルクイナ、トキなどの絶滅危惧IA類と、イヌワシやクマタカなどの絶滅危惧IB類が減少傾向にある過去に主に乱獲などの「人災」である。

 

実例としては、

1890年頃に出水市のナベツル・マナヅル他が1羽も越冬地に飛来しなくなった。

1971年にコウノトリが、野生絶滅。

2003年にトキが野生絶滅。

 

 野鳥の生息域での減少の理由として、その9割が島に棲む野鳥で、絶滅の主な要因は、50%近くが人が関わる侵略的外来種の持ち込みで、約25%が狩猟や捕獲で、減少の原因は「人災」である。 

 

人的な環境の破壊 

 私が野鳥観察をする高原は、森林伐採が止まらず、お金を産まない森はお金を産むソーラー電力発電所に変えられてしまい、環境が突然変更された。動物達はその森に何世代にも渡り棲み続けてきた。人もその森が気に入って住みついたはずだ。しかし2011年3月11日に発生した東日本大震災と、それに伴う福島第一原子力発電所の事故による大規模な災害は、原子力発電の人に及ぼす危険が知られてからは、ジワリ・ジワリとソラーパネルでの発電所化が進み、高原の景観を変えてしまい、遂に高原にあった森の約半分ほどを開墾して、棲家も餌場もギラギラと輝くソーラーパネルが設置されていた。 

「野鳥の減少要因は「人」によるものなのだ。」 

 温暖化等、気候変動による環境順応性が原因の減少ではなく、人によるものなのだ。人が上手く扱いきれない原子力発電は怖い。でも今日まで人類が便利に暮らせるのは電気エネルギーのおかげで、エアコンやテレビ・洗濯機などは、ほとんどが電力がともなういま、電気エネルギーよりクリーンなエネルギーが見つかるまでは電力を大量に発電所する原子力発電に頼るしかない。温暖化で昨年の夏も北海道を除く国全体が42℃近くまで気温が上昇する昨今、エアコンを点けずに生活するのは無理だ。小生は原子力発電推進派ではない。放射能は恐い。でも、これに代替えできるCO₂を発生しないエネルギーが無いではないか。 

不満はあるけど上手にうまく付き合って行くしかないのだ。それで小生は「省エネルギー」を学んでみたが、人類ができる残された省エネルギーの技術はほとんど出尽くしていた。自然発電も設備投資に対してコストパフォーマンスが悪いし、その設備投資を原子力発電所の安全性を上げる研究に回して、安全かつ環境に優しい開発をして頂き、更にコンパクト化を目指し数を増やした方が小生は良いと思う。又、1番最初にやらなくてはならない環境保全活動は地球上で起きてる総ての「戦争」を終わらせる事である。ミサイル攻撃の着弾するたびに立ち上がる黒煙を見るたびに、SDGsの目標達成の為の日頃の努力が消し飛ぶ残念さを感じる。戦争は第6絶滅期を加速させているのだ。絶滅してしまうのなら、何のために争いをしているのか? 

 森を人のエゴで伐採して広大な面積をソーラー発電所にして、生活が豊かになる程、効果は出るのか?ソーラーパネルの寿命は約25年。メーカーや設置した会社の対応は大丈夫なんだろうか。寿命を迎え、投棄されて30年後には外来種植物ツル科の植物に覆われてしまっているのが想像できる。また、廃棄して更地にしても、元の様な森に戻るには時間がかかる。又、高速道路の計画も着々と進み、恐ろしい程のスピードで森が伐採・開墾されている。数百万年続いた森を開墾しているのだ。それでも地域の人々が豊かになるのなら、開発も必要だと思う。ただ、わからないのは何百万年も続く大自然の森で、人が約150年も不便は承知で暮らして来たのに、「温暖化」「CO₂削減」「SDGs」などと目標を掲げている昨今に、何故このタイミングで伐採を始めたのか? 

自然豊かな場所に暮らしているのは、自然が好きだから? 故郷だからか? 先祖から培った土地があるから? 

  便利な暮らしを希望なら森を伐採して開発せずに、インフラの整った都会に、住まいを移住すれば、開発費より安いし森も救われるのではないだろうか?経済効果・雇用を生むための計画や、観光地への誘致などや政治と金の絡みでの計画なら、保全の為に中止するべきである。 

一度破壊された森の再生は森が出来る時間の数倍以上の時間が必要なのである。森は人類の宝だ。 

 

原始地球・生命誕生のプロセスがCO2削減の答えか。 

 植物の光合成(シアノバクテリア)は地球の奇跡である。 

 光合成により出来るまで、酸素は原始地球には存在していなかった。地球が誕生した頃の約46億年前の原始地球の大気には、主に二酸化炭素。その他、水・メタン・アンモニア・水素・金属が漂い、オゾン層ができる前の地表は太陽からの紫外線などで生命は生きられなかった。 

無機物の原子は、深海の地熱が海底から噴出する熱水噴出孔(チムニー)で無機質から有機質※に科学反応をした。 

有機とは、タンパク質やアミノ酸のように炭素を含む物質を言う。 

 

日経サイエンス(2010年3月号)に掲載された、「深海底のロスト・シティーが語る生命起源。」が興味深い。 

 『大西洋中央海嶺から西に15kmほどの地点にあるアトランティス岩体を調べていたところ,まったく新しいタイプの熱水噴出孔が見つかったのだ。20階建てのビルに相当する白い柱が林立するその噴出孔は「ロストシティー」と名付けられた。 ブラックスモーカーと呼ばれるそれまで見つかっていた噴出孔からは強酸性で400℃以上のまさに熱水が噴き出ていた。こんな荒々しい環境にもかかわらず、まわりには1mを超えるチューブワームやカニなど,生き物がひしめいていた。一方,新発見のロストシティーは強アルカリ性で,温度は90℃まで。何よりも大事なのは,ここでは生物の力を借りずにメタンやプロパンなどの有機物が作られていること。そして,エネルギーに富んだ水素ガスが噴き出ていることだ。さらにロストシティーには,太陽エネルギーにも,それを利用した光合成の産物である酸素にも頼らない微生物たちが独自の生態系を作っていた。 最初の生命が誕生した場所は,このロストシティーのような環境だった可能性があると大いに注目を集めている。』 

 

 そこで生まれた有機物質がさらに単細胞に変化し、約15億年もの長い時間をかけて海水との化学反応が行われ、 そこに太陽光・落雷や水圧なども働き科学反応が起きた。 

※科学反応とは、電子のやり取りである。「酸化還元反応」と言う。 酸化還元反応とは、物質が酸素や電子のやりとりを行う化学反応で、酸化と還元は常に同時に起こり、それらをまとめて「酸化還元反応」と呼ばれる。 

 

無機質が有機物に変化し、原始的な単細胞が形成された。

 単細胞は細胞分裂を行い時間をかけて、緑色の〝とろろ昆布“の様な繊維となり、ユラユラと水面に浮かんだ。この繊維の様な生物が太陽の光りに反応し光合成を行い、二酸化炭素を酸素に変えた。 

その後更なる細胞分裂がさまざまな生物進化論につながっていく訳だ。生命誕生説は諸説あるが、小生は「熱水噴出孔説」を支持している。 

その他、生命の起源説は、 

・自然発生説 
・有機のスープ説 
・パンスペルミア説(宇宙から隕石と来た) 

などがある。 

 地球上で二酸化炭素を酸素にしてもらえるのは植物だけである。 

 

二酸化炭素を発生するエネルギーの推移 

 人類の使用するエネルギーは、引火が楽で高熱を発する物へと進化して来た。 

 木材から化石燃料へエネルギーの主役がシフトしてからも、今度は化石燃料の中で、石炭から石油・天然ガスへと主役交代してきた。1845年から2000年まで155年間のエネルギーの供給源の変遷があり、2000年くらいから、大気汚染や水質汚染の進行を重要視し、ようやく人類は二酸化炭素を発生しないクリーンエネルギー「電気」に変換する事を目標とした。人類は化石燃料を燃やしCO₂を発生させ、化石燃料より地球に存在しなかった新たな物質「プラスチック」を産み出し、 

地球をわずか180年程で汚染したのである。 

 

 二酸化炭素を取り入れて酸素を産む、原始生命のシステムこそが、今、人類が直面している問題の解決のカギになるのではないだろか。陸の森の木々や草花。海中の海草などの植物しか、空気を浄化できないのである。その大切な森を伐採してしまったら、地球上の生物の全体の損失なのだ。 

 

まとめ 
 環境の変化に敏感な野鳥は環境のバロメーターと言える。 

 森の減少や海の汚染は光合成による二酸化炭素を酸素に変換するシステムの減少である。 

 生命誕生のプロセスは、現代のCO₂削減の問題解決策の糸口になる。 

  人類の絶滅の日を先延ばしする事ができる。 
 
利権と自己主張ばかり主張せずに、人々が「小さな思いやりの気持ちを少しづつ積み上げ」て、自然保護を願う。 

数百万年続いて来た森。 

動物たちの棲家だった森。 

何故、急に開墾したのか。 

高原のダメージは人へのダメージで計り知れない。 

その重大さを感じて欲しい。自分の世代だけではなく、未来の子供達のために。 

『人と森と禽獣の共存こそが人類に残された最後のチャンスである。』 

そして、 地球上より戦争をなくそう。

人類同士が戦っている場合ではない。 

 

二酸化炭素の影響を最小限に止めたら、次に来る環境問題は確実に「ゴミ問題」だ。これも頭が痛い。

©2022 by 森埜 猩猩。Wix.com で作成されました。

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